国宝師団の東北
国賊師団の大阪(笑)

第8師団(弘前)は、青森、秋田、山形、岩手の東北四県の壮丁を微収区としていた。したがってほとんどの将兵が東北県人であり、この若者たちによって編成された現役師団であった。
東北の冬は長く厳しい。その環境のなかで、父祖何代も受け継がれてきた東北人の血の中には、忍耐強く、朴訥な、しかし命じられたことは必ずやり抜く、実行力と勇敢さが脈々として流れていた。
派手ではないが堅実である。東北師団が精強であった理由は、ここにあった。
(河合武郎元陸軍中尉・長崎県佐世保市出身)