経済】 ファミレス、ピンチ…一向に回復の兆しなし
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1236842229/

ファミレスの深まる苦境 鮮明化する業態の限界
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090312-00000001-diamond-bus_all

 ファミリーレストラン一筋35年間経営に携わった業界関係者は、ため息
交じりにこうつぶやく。

 それもそのはず、日本フードサービス協会が発表した2009年1月のファ
ミレス既存店売上高は、前年比5.4%減。2008年11月は休日が3日多かっ
た影響で前年を上回ったが、景気後退が鮮明になった2008年夏以降、
一向に回復の兆しを見せていない。

 3月3日に業績の下方修正を発表したセブン&アイグループは、「デニ
ーズ」などの外食事業を当初予想の営業赤字15億円から同30億円へ
悪化した。

ロイヤルホールディングスの2011年までの中期経営計画でも、主力
業態である「ロイヤルホスト」では、売上高の増加は見込んでいない。

野村グループ傘下のすかいらーくも、2008年12月期は本誌取材によ
ると140億円前後の経常損失となる見込みだ。

 各社とも手は打っている。大量閉店などリストラを加速させており、
売上高、利益共に低迷するのは当然とも言えるが、既存店が回復し
ない状況では、今後の明るい展望は描けない。

 セブン&アイグループはデニーズ等を2009年2月期は65店閉店の
予定だったが、8月中間期時点で、期末までに68店閉店すると修正。
外食事業全体の店舗数も、当初期末時点の予想店舗数1011店を
994店まで減らすとし、リストラを前倒しで行なっている。

価格に関しても、春のメニュー改定ではハンバーグやパスタなど
単価が700円代のものが増え、価格レンジを下げる戦略を取っている。

 ロイヤルホールディングスも2009年12月末までに40店の閉店を予定。
さらに、700〜900円台のメニューを拡充するなど、価格レンジを下げた。

 “ファミレスの父”とも言える横川竟氏は、「ファミレスに行くという新た
な価値や理由が打ち出されなければ復活できない」と語っている。

現在、各社が行なっているリストラ策は閉店が主だ。もちろん、不採算店
の閉店は必要。しかし、そればかりではなく、かつての価値である“家族
で洋食を唯一食べられるのはファミレス”に変わる価値を見出す必要がある。

 業界関係者が漏らすように「すべてにおいてリセット」が必要だ。
既存のファミレスの枠の中での変化では、業界に垂れ込める暗い影は
晴れることはないだろう。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 片田江康男)