お気に入りのバーガンディーの革靴の紐をきつめに締めて
自宅から500mほど離れたサイゼリヤに敢えて徒歩で向かい、
久々に楽しい時を過ごしてきた。

暖かい日だったせいか、深夜0時を回っているのに若い女性客の姿がちらりほらり。

白のグラスワインを注文し、海草サラダ → セットプチフォッカ&
ムール貝のガーリック焼きをグラスビールで楽しむ。スプーンで
熱々の皿に白ワインをサっとかけ、蒸気で貝に色気を出してやる。
BRUGSEのTRIPELとは言わないが、ヒューガーデンでいいから
ベルギーのビールがあったらいいなぁ・・・。

ワインをよく知らないのでドリンクバーで美人の女性店員に教えを乞う。
2、3会話を楽しんでから席に戻り、美味しいカプチーノを飲みながら
メニューと相談。彼女オススメのキャンティルフィーナと若鶏のグリルの
組み合わせを試してみる。女がこっそり教えてくれる話は真実だ。

鶏に赤ワインは初めてだったが、なるほどワインが重たくないから
口内で鶏の旨みと混ざり合うと、これは素敵に相性が良い。アクセントの
効果も期待して塩を追加。すっかり心を奪われ、何もかも忘れて暫し
恍惚の時間。人間とは火の点いた一本のロウソクだ。

コーヒーをやりながら、とろけてしまった頭で先ほどの官能の余韻に浸る。
美女2人をベットで相手した後の征服感は斯様なものであろうか。

赤ワインを土産にほろ酔いの帰り道。春の女神の髪をなでた夜風が
火照った顔をくすぐる。フワフワしてていい感じ。今日は徒歩で
正解だったなと月に微笑みかける。そんなガブでした。ご馳走様。