俯瞰というのは具象的な拡がりだけでなく
抽象化の方向性もある。
仏教以前、具象的俯瞰の最高位に位置するのがアートマンだった。
具象的俯瞰にはヒエラルキーがあるからね。
仏陀はアートマンを空という法則性に変えて抽象的俯瞰を説いた。
だから中道であり煩悩即悟りになる。

マズローの五段階欲求に当てはめると具象的俯瞰が拡がっていく方向と同時に
欲求構造の抽象的俯瞰によりその世界観そのものから抜けだす方向性も出てくる。
マズローが晩年に「超越欲求」を示唆したとき果たしてどちらを念頭に
おいていたのだろうね。