夢のコラボ≠ェ実現なるか――。2024年パリ五輪予選を兼ねたバレーボール男子W杯6日目(7日、東京・国立代々木競技場第一体育館)、世界ランキング4位の日本は同7位のスロベニアに3―0でストレート勝ちを収め、2大会連続の五輪切符を手にした。チームの中心選手として大活躍の高橋藍(たかはし・らん=22、日体大)は、甘いマスクと確かな実力で日本のみならず、海外のファンも魅了。その存在感は日本が誇る2人のスーパーアスリートに迫る勢いだ。

 どん底からはい上がった。今大会は2戦目(1日)で格下のエジプトにまさかの敗戦を喫した。パリへの道に暗雲が垂れ込めたが、3日のチュニジア戦以降は全てストレート勝ち。この日は第1セットで最大5点差をはね返すと、第2セットを奪い、第3セットも日本のペースで試合を進めた。主将の石川祐希(27=ミラノ)は「本当に苦しい状況だったが、最後まで自分たちを信じて戦った結果。目標を達成したので、すごくうれしい」と声を震わせた。

 6〜7月のネーションズリーグ(VNL)で銅メダルを奪取したこともあり、男子バレーボール界への注目度は右肩上がり。連日多くのファンが来場している中で、ひと際注目を集めているのが高橋だ。当の本人は「まだあまり街を歩いていなくて、ホテルと会場の行き来しかしていないので、そこの感覚はまだまだない」と苦笑いを浮かべるも、すでに多くの企業が高橋に熱視線を送る。実際に大手化粧品メーカー「コーセー」は、先月13日にスポンサー契約を締結したと発表した。