子午谷は全長約420kmと言われている
これを十日で越えるのは厳しいものがあるが
子午谷を巨視的に計測すると150km程しかない
この違いは何かと考えると傾斜に秘密がある
傾斜がある分距離が伸びるのだがそれでも数qも足せば充分だろう

260〜270kmも差があるのは子午谷が道路だからだろう
則ち牛馬や車も通れるように出来ているということ
牛馬や車を通す為には傾斜が緩くなければならない

最近の大きな建造物には大抵車椅子用のスロープが付いている
車椅子やカートがある高さを登るには、歩行者の十倍近い距離が必要
階段だとほんの四、五段なのにスロープだと8〜10mくらい行かねばならない

これを山に置き換えると人間なら傾斜を数m登るだけなのに
牛馬や車なら数十mを要するという事になるだろう
逆の方がいいかな
牛馬や車が傾斜を登るのに数十mを要するところを
徒歩ならば数mで行けるという事になるだろう

魏延は荷を人が背負って行くと言った
牛馬や車の為の子午道を使わず、徒歩で進行可能な最短距離を行くはずだ

これで日数の問題は片付くだろう