中華はカロリーと塩分過剰…米国人に衝撃の結果

中華料理への逆風が米国内でやまない。食の安全に取り組む米NGO「公益科学センター」は、
「中華料理はカロリーと塩分過剰」とする分析結果を発表し、体重と血圧が気になる米国人に衝撃を与えた。

まずはセンター側の分析を聞こう。
発表をもとにした米国内の報道では、全米の中華レストランで人気の「ジェネラル・ツォズ・チキン
(左公鶏)」がやり玉に挙がった。揚げた鶏肉にピリ辛ソースを絡めた1品だが、1皿で1300キロ
カロリー、3グラム強の塩分とか。確かにこれだけで1日の所要量の半分前後に達する。

「全部の責任を中華レストランに押し付けてはならないが」と前置きして、センターのリーブマン主任は、
「1回の食事は料理1品では済まず2品にはなるはず。ならば半分は残して持ち帰る節制が必要では」と
語る。

中華料理といえば「脂っこい」というのが日本でも通り相場だが、米国の中華料理は盛り付けの量といい
調理法といい、米国人の好みに合わせるうちに、独自の変異を遂げてしまった代物だ。ここで取り上げられた
「左公鶏」などその典型だろう。

米国と香港でこの料理のレシピを比べると、その差は一目瞭然(りょうぜん)だ。

ざっと違いを挙げると、(1)米国では鶏肉にコーンスターチとタマゴの衣をつけて揚げるが、香港では
下味をつけた鶏肉を油でいためるだけ(2)香港で使わない砂糖を米国ではサジ3杯入れる(3)ケチャップ
は米国で使っても、香港での使用は皆無−といった具合だ。

高カロリー化は米国人の舌と胃袋が求めた結果であり、リーブマン主任の言う通り、この件で中華レストラン
ばかりを責めるのは酷ではないか。もっとも気にすることはない。発表の翌日も、ワシントンの中華街では
「左公鶏」の注文がひっきりなしだった。

(ワシントン 山本秀也)
(産経iza) http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/46021/