この習慣はよほど根深いものと見えて、一九六六年、文化大革命の最中にも、厦門の紅衛兵たちが北京に鉄道で上京する際に、山東省のある駅で人肉入りの饅頭を買い、それとは知らずに食ったという証言が残されている。文革当時の中国は国内の大混乱によって、たいへんな飢餓状態があちこちで起こっていた。文革時には、たくさんの知識人や党幹部が殺されたが、その一方で数十万とも数百万とも言われる国民が飢餓で死んでいる。