まあ、田中芳樹の名前さえあれば、中国もの以外はなんでも結構、売れるからな
薬師寺や創竜伝みたいに美形を活躍させれば、内容などどうでもいい。
勝手にファンが無理矢理、面白いところを見つけて、楽しんでくれる。
そんな視点で読者が見てくれるならどんな作家でも通用するんだが、実際はな。

もっとも、宮城谷氏や北方氏の例を見ればわかる通り、中国ものが売れないのではなく、
内容の質が厳しく要求されるだけ。
田中芳樹のはそれを満たしていない。
隋唐演義もタネとしては悪くはない。ただ、これをそのまま翻訳ではな。
学者に頼んで、注を山ほどつけて文学として出版するか、大幅に改変しないと通用しなかったな

ただ、彼がいなければ、まがりなりにも隋唐演義は読めなかったわけで。
(この程度の作品をわざわざ中文では読まない)
この点は評価されてもよい。
また、文庫本の巻末の解説は参考にはなる。
隋唐は日本のネット界でも特別、熱心な人がいないため、知識を得るにしてもかなり寂しい状態
出版社は大損したろうが、自分は隋唐演義翻訳については、プラスに考えているけどね

アルスラーン風にしてもらえれば、大ヒットした可能性も考えられ、中国歴史小説ブームが
きたかも知れず、隋書や唐書の翻訳にまでこぎつけられる可能性も捨てきれない。
彼のためにも自分のためにも残念だな