【一酸化炭素(CO)中毒事故事例】

19時10分頃、消費者宅の2階で一酸化炭素中毒事故が発生し、同階に下宿している
被害者(17歳)が死亡した。

調べによれば、同日の16時頃、被害者が2階に帰宅後、17時前後にCF式湯沸器に点火した。
さらに、18時頃、大家が1階のガスコンロを使用しようとしたところ、点火しなかたので、
マイコンメーターのガス遮断機能を復帰し、使用できるようにした。

友人が訪ねてきて被害者を呼んだが返事がなく、入口の鍵もかかっていたため大家にその旨を告げた。
大家が内階段から2階へ行ったところ、被害者が倒れているのを発見したため、19時10分に
消防署に救急通報し病院に運ばれたが死亡した。

警察が現場検証を行った結果、CO中毒死であることが確認された。事故原因については、
湯沸器の排気筒の中ほどが鳥の巣のようなものでふさがれており、これが不完全燃焼の
原因であると思われる。



【点火ミスによる事故事例】

9時30分頃、中学校において体験学習中、ガスの漏洩・爆発事故が発生し、教師2名
(男性、30歳、26歳)及び生徒が3名(男性、いすれも13歳)計5名が顔面や腕に熱湯をあび、
火傷を負った。

調べによれば、同中学校の恒例行事である「お茶祭り」において、1年生の製茶体験学習
(過去10年来実施)中、10kg容器4本を使用した焙炉4台に、火をつけたコンロを入れ、
蒸した茶葉をのせ始めた頃、生徒が「ガス臭い。」というので、教師が端のガスコンロを引き出し、
火が消えているのを確認してガス栓を止めた。

その直後、別の教師が再びライターで火をつけたところ、焙炉の口から棒状の火が吹き出た。
この事故で、そばにいた教師2名と生徒3名が顔面や腕に傷を負った。
事故の原因は、焙炉内にガスが残っているにもかかわらず、火をつけた取扱い上のミスである。



【未使用ガス栓の誤操作による事故事例】

14時25分頃、LPG業者宅の倉庫で漏洩・爆発事故が発生し、家族の一人(女性、72歳)が
全治5ヶ月の重火傷を負った。

調べによれば、被害者がご飯を炊くため、物置で普段使用しない大型炊飯器を取り出し、
二口ガス栓の片方にゴム管を接続しガス栓を開き約15分経過後、炊飯器に点火したところ、
漏れていたガスに引火した。

事故の原因については、被害者が炊飯器に接続してあるゴム管を未使用側のガス栓に
接続したつもりが、誤って炊飯器の接続されていないゴム管を接続してガス栓を開いた
ためと推定される。



【ガス排気筒の腐食によるCO中毒事故事例】

午前4時頃、マンションで一酸化炭素中毒事故が発生、1階3名、3階5名および4階1名の計9名が
軽い中毒症状を負った。

警察・消防による検証の結果、事故原因は1階消費者宅の天井部分の排気口が形をとどめないほど
腐食しており、給湯器から発生したCOガスが排気口から漏れ、1階天井裏に充満し、建物内部を
伝わり2〜4階の居室に流入したものと推定された。