まず、発癌性との関連については特に言及しない。
影響するレベルがまちまちだし、多くは「疫学的にその傾向が見られる」か「あると言われている」程度。

研究には当然のことながらメリットとデメリットがある。
メリットが大きい場合は多少のデメリットも不問にされる方が多い。医薬品と副作用がいい例だな。

だけど「研究は負の面があるからやらない」では何ら成長も発展もしない。
まずは将来的に期待されうる技術になることを期待して研究を進め、それから毒性なんかについて考える。
もちろん、あるていど予測がついたり判っていたりもするが、順序からいえば後回し。
時間も費用も有限だからな。そんで、できるかぎりメリットがデメリットを凌ぐ成果を出すよう頑張る。
ある程度のメリットが確約されて、ようやくデメリットに目を向けるようになれば良い方だ。
得てして、余所から横やりが入って初めて手をつける、または手をつけたフリをする。
別の機関うんぬんについては、毒性やら危険性を調べるにしても、その道の専門家に任せた方が
広い視野で分析してくれるからはるかに良いという考え方もできる(そちらの研究成果も増えるw)。

あと、提唱された危険性は調べようがあっても、予想外の挙動まではカバーできない。
フロンのオゾン層破壊なんかは、そういう建前になってる(指摘した研究者もいる…が、マイノリティなら黙殺される)。
ノーベルのダイナマイト、アインシュタインらの核開発なんかは有名どころの話。
科学の発展の前に少々の犠牲は付き物なのだ、という悪の首領みたいな発想がまかり通る。

ところでナノチューブはPM2.5と同じで細胞膜への侵入性が問われていたような。