wileyから出てるテキスト、Arrow Pushing in Inorganic Chemistryは凄く挑戦的な試み/イノベーションだと思う

pブロック元素については有機電子論のシンプルな拡張でありながら、有機電子論に比肩する予測性を持つ事に衝撃を受けた

著者は実際何が起こってるかは不明であって、合理的思考のためのフォーマリズムであると念押しした上で、熱力学に傾倒し過ぎ、速度論を軽んじる現代無機反応理論に一石を投じている

今のところp元素オキソ酸/ハライドの複雑怪奇なspeciationを、紙とペンで"合理的に"説明できる唯一の理論なんじゃないかねこれ

まあそんな最右翼ですら遷移金属への適用は絶望的と述べてるのがままならんところ…

興味ある人はぜひ一読するべきかと、分厚くて高いけど