将棋で生きていかなきゃいけないプレッシャー

渡辺 この話は初めて知りました。僕は師匠の将棋に向かう姿勢をリスペクトしています。「荻窪」で棋譜をバシバシ並べている姿は迫力がありますし、三段リーグの前日に同じ持ち時間で2局指していたと聞いたときは驚きました。奨励会のときは移動中にひたすら詰将棋を解いていたそうなので、それを聞いてからずっと続けています。
筋トレは、お腹が出てきたらやるかもしれません(笑)。

――プロになり、プレッシャーから解放されて指せるようになりましたか。

渡辺 四段になってからのほうがモチベーションは高いと思います。三段リーグは順位戦に近くて、極限状態になっちゃう人も多いですからね。

 でも変な話、棋士だから将棋で生きていかなきゃいけないので、プレッシャーはあります。順位戦以外はトーナメントなので、勝たないと

対局がなくなってしまいます。将棋を指すのは好きなので、それはつらいです。