っていうのはこの方は古典芸能が大好きな俳優(声優)さんな
わけね。新劇俳優だけど古典芸能も好き。古典芸能も
自分の芸の引き出しにされてる。
面白いのが芝居の間のとらえかたを浪花節とか古典芸能の間で
とらえらてる話なのね。ぐーと苦しくなるまでやって
ふぁと語りかける浪花節のテンポの話とか、間の繋げ方と
切り方の話とかね。これ聴いてほんと面白いなと思ったのが
若山弦蔵さんの言葉のリズムのセンスと同じことを
言ってられるように感じるのね。
羽佐間さんと若山弦蔵さんの言葉のリズムのセンスって
似てるなあってね。
若山弦蔵さんも朗読ではバーとやってふわっと抜いたりされる
のね。でぱッと言葉繋げたり離したりするわけ。
でも若山弦蔵さんは羽佐間さんのように古典からそれを
学んだわけじゃないわけね。
若山弦蔵さんってのは若い頃は旧劇的な文化に毒された古い
感性のラジオドラマプロデューサーさんの感性を
良く思われてなかったわけで、昭和30年に見た福田恆存さんの
ハムレットに影響をうけて、ちんたら旧劇に毒されたように
セリフを言うの脱却しようとしてはやくセリフ言う練習される
わけね。そこで落語とかも参考にされるわけだけど。
きっかけは福田恆存さんのハムレットなわけね。
福田恆存さんってのは、築地小劇場から続く
悪しき慣習とか、旧劇に毒された間のちんたらした言葉だと
本場のハムレット演劇のような演出速度が持つ観客への
効果とか、言葉そのものが死ぬと考えてセリフ速度を
はやめようとされてたわけね
若山弦蔵さんってのはドイツオペラとか好きで
意外とハイカラ好きな性格されてるわけね。
旧劇的感性のプロデューサーに昔ネチネチ言われて
古いもんにとらわれすぎる人は好きじゃない。
西洋の新しいもんが好きなハイカラっぽさが芝居のセンスに
あるわけよね。