会社の弱体化を防ぐには
サボタージュマニュアルでは、上記のほかにもまだまだたくさんの指示があり、これが成功すると組織が機能しなくなり、メンバーの士気も落ちるとしています。第二次世界大戦中に作成したマニュアルでは、一般企業向けというよりも、政府機関や警察などに適用して国を弱体化させることを目的としていました。

今でも根強く残るお役所仕事の官僚主義的な手続きや、旧態依然とした会社にありがちな大企業病は、大戦中の効果の名残なのかもしれません。では、企業で上記に思い当たることが多い場合、企業の弱体化を防止するためにどのような対策を立てればよいのでしょうか。

上記を分析してみると、弱体化のポイントは「非効率化」にあるようです。そこで、業務をなるべく効率化し、人による怠慢行為が影響を及ぼさないようにシステムを利用して、IT化できるところはIT化を進めることで食い止めることもありそうです。

例えば、ペーパーレス化を徹底して承認フローをIT化することで「見える化」し、担当者が変わっても同じように機能するようにしておくこと、会議はあらかじめ手順と時間を決めるなど工夫しておくことなどが考えられます。また、効率化の達成度を管理職や社員の評価基準にして、非効率化に貢献する社員を特定することも効果が期待できるでしょう。