「節約」という言葉だけでは片づけられない厳しい状況に身を置かざるを得ない人たちはさらに過酷だ。
住居がなく、ネットカフェや漫画喫茶などに寝泊まりする、いわゆる「ネットカフェ難民」を経験した就職氷河期世代が、当時の自身をこう振り返っている。

「狭い個室でつかの間の睡眠をとる。翌朝、荷物を抱えて最寄り駅のコインロッカーを同じような境遇の人たちと奪い合い、荷物を預けて仕事へ向かう。支出を抑えるため外で夜を明かすこともあった。
銭湯に通い、洗濯もまめに行い身ぎれいにする一方で、主食は食費を抑えて腹持ちがよい100円ショップの高カロリーの菓子パン。
3〜4ヵ月続けるうちに体調を崩してしまった」(毎日新聞、2019年8月20日朝刊、「終わらない氷河期:今を生き抜く/3 主食は100円のパン 元ネットカフェ難民の40歳」)

ちなみに、東京都が2016〜2017年に調査をしたところ、非正規雇用のネットカフェ難民は都内で約3000人いると推計しており、年代別では就職氷河期世代が含まれる30代が38.6%と最も高い。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2e2036687817741da47047245431675e8f679717?page=2