自衛隊横須賀病院でのパワハラを内部告発した後に自衛隊の捜査機関の警務隊に不当逮捕されたとして、
40歳代の男性2尉と元3曹の20歳代男性が、国に約1000万円の慰謝料などを求めて横浜地裁に提訴した。
提訴は3日付。2人は6日に記者会見を開き、「自衛隊にはパワハラのもみ消しがまだ存在することを訴えていきたい」と語った。

訴状などによると、病院を昨年1月末に退職予定だった元3曹は、上司の50歳代男性曹長に「次の仕事はお前には無理」と言われ、
当直を増やされるなどのパワハラを受けた。元3曹は幹部の2尉に相談し、
2人は2月上旬頃、パワハラを告発する書類を海上幕僚監部と横須賀地方総監部に提出した。

すると、2人は同年9月27日、警務隊に虚偽告訴容疑で逮捕され、
2尉は同日、自衛隊中央病院診療放射線技師養成所教官から横須賀基地業務隊に異動となった。
横浜地検横須賀支部は2日後に2人を釈放し、11月30日に嫌疑不十分で不起訴とした。
2人は、違法な逮捕で精神的苦痛を受けたなどと主張している。

海上自衛隊は「訴状がまだ届いていないので回答できない」としている。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230206-OYT1T50294/