(声)「老人党」、いま立ち上げる時

無職 御船司朗(東京都 71)

相次ぐ物価の値上げや医療費の自己負担額の増加、年金減額など高齢者の生活環境は加速度的に悪化している。

老後は妻と温泉旅行と考えていたが現実は甘くない。妻は70歳近いが、今も働く。「お前はどうなんだ」 と言われそうだが、近年、身体障害者となり、外では働けない。炊事など自分で出来る家事を行い、妻の負担を少しでも軽くすることで精いっぱいである。
 国の高齢者対策は、国会審議などを聞いていても、さほど真剣に検討されていないように感じる。この国では老人は見捨てられているのかと考えてしまう。

投資などで老後資金を確保すべきだと言うが、多くの高齢者家庭はその原資が足りない。年金保険料を長く払ってきたがあてにはできない。こうなれば国民の3割を占める老人が結束して「老人党」を立ち上げる…実現したらまずは貧困対策だ。個人的には運転免許返納後の代替措置の充実を望む。