熊本市立小学校の担任からの体罰や暴言で肉体的・精神的苦痛を受けたとして、
元児童が市に慰謝料など275万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、
熊本地裁(品川英基裁判長)は10日、市に12万1000円の支払いを命じた。
判決などによると、担任の男性教諭は2020年、当時小学6年の児童の首元をつかんで押したほか、
授業中にクラスの他の児童の前で「お前ははっきり言ってクソだ」などと侮辱する発言をしたという。
判決では、被告の行為や発言について「教育的指導の範囲を逸脱し、違法性及び過失がある」と認定。
賠償額は、校長や教諭自身が説明会などで謝罪しているなどとし、減額した。
原告代理人の笠賢太朗弁護士は「行き過ぎた教育的指導の違法性が認められたことは意義がある」と評価。
市教育委員会は「判決の詳細を確認した上で対応を検討する」とコメントした。
市教委は教諭の行為を体罰、暴言とし、21年2月に戒告の懲戒処分にしている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230211-OYT1T50246/