ポーランドのマテウシュ・モラウィエツキ首相は30日の記者会見で、
北大西洋条約機構(NATO)で合意を得られれば、米国で開発されたF16戦闘機をウクライナに供与する用意があると表明した。
ポーランドでは、東隣のウクライナを侵略したロシアの脅威に対する懸念が強まっている。
ウクライナの戦況好転が自国の安全保障強化につながるとみて、ドイツ製戦車「レオパルト2」のウクライナへの供与を熱心に呼びかけ、実現に結びつけた。
戦闘機でも供与に向けた機運を醸成する意図があるとみられる。
ウクライナの大統領府長官は30日、「F16戦闘機の提供に向けて働きかけており、ポーランドから前向きなシグナルが出ている」とSNS上で期待感を示した。
ただ、「核の脅し」を繰り返すロシアを過度に刺激するのを避けたい米独は供与を否定している。
米国のバイデン大統領は30日、ウクライナにF16戦闘機を供与するかどうか、ホワイトハウスで記者団から問われ、「ノー」と答えた。
一方、バイデン氏は「ポーランドを訪問するつもりだ。時期は分からない」とも述べた。
米メディアは26日、バイデン氏が2月の欧州訪問を検討しており、訪問先の候補にポーランドが挙がっていると報じていた。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20230131-OYT1T50105/