SNSで特殊詐欺の「闇バイト」を募集する投稿について、兵庫県警は来年度から、
人工知能(AI)で自動的に検出するシステムを全国で初めて導入する。
特殊詐欺グループの投稿を早期に割り出して警告文を送ることで、被害を減らしたい考えだ。
特殊詐欺グループは、ツイッターなどで現金受け取り役の「受け子」や、現金引き出し役の「出し子」を募集することが多い。
県警は約2年前から、ツイッターで「荷物を受け取り運ぶだけ」「不正なカードを回収する仕事」といった不審な投稿を探し、
「闇バイトは犯罪!!」「捕まっても誰も助けてくれない」と警告文を送ってきた。
特殊詐欺などに加担する「闇バイト」への応募を思いとどまってもらうのが狙いで、投稿やツイッターのアカウントが削除されるなどの効果も確認されていた。
だが、捜査員が手作業で投稿を見つけていたことから、効率アップを目指してAIの導入を決め、来年度予算に費用として約290万円を計上する。
新システムでは、AIが「闇バイト」「高収入」「副業」などの言葉を含む書き込みを抽出し、
捜査員が特殊詐欺グループの投稿の疑いがあると判断した場合に警告文を送る。
インターネット上の有害情報の書き込みを巡っては、警察庁が3月から、強盗の実行役を募る書き込みなども削除要請の対象に加えるなど対策が強化される。
県警幹部は「金に困った人たちが安易に加担しないよう警告で思いとどまらせたい」としている。
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