私は親を喜ばせようと土産を買った。購入したのはダルマを模した人形だった。「お母さん、喜んでくれるかなあ」と、小学生らしい心持ちで。

ところが家に帰ると母の様子がおかしい。「どうしたの?」と聞くと、朝から頭痛がするのだという。心配しつつ、私は母に贈り物でもするかのように「じゃーん!」とダルマ人形を披露した。母の形相が変わった。

「朝から頭が痛かったのは、この人形のせいだったのね!?こんな邪宗のダルマをあなたが買ったから私がこんな目に遭っているのよ!」

そう激高しながら母はダルマの人形をごみ箱に捨ててしまった。当時、私の中には「ダルマ=邪宗の祖」という認識はなかった。
だから土産に選んだのだが、子どもながらにショックだった。部屋に駆け込み、ひとり泣いた記憶が今でも残っている。

こうした経験をした「創価学会2世」は我が家に限ったものではない。私と同じ2世の友人は「邪宗」の寺で購入した財布を土産に持ち帰ったところ、やはり母親が激高し、
財布を奪い取るやいなや庭で燃やしてしまったという。彼のショックはいかばかりだったか・・・・・・。