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出版社イースト・プレスは17日までに、「社内承認プロセスに不備」があったとして今月発売予定だった小説「中野正彦の昭和九十二年」(樋口毅宏著)を回収すると発表した。
一部書店には搬入済みだった。
担当編集者によると、この小説には実在の政治家やミュージシャンらが実名で登場するほか、ヘイト表現の描写もあるが、社内のチェックを手順通り済ませていなかったという。
著者の樋口さんは共同通信の取材に「差別助長の意図はなく、回収を撤回してほしい」と話した。
同書はインターネット上で連載されていたものを書籍化。安倍晋三元首相を「お父様」と慕う主人公は「差別は悪ではない」と語り、特定の民族を侮蔑する言動を繰り返す。
本の帯では「元首相暗殺を予言した小説」とうたっていた。(共同)