モアイ像で有名な南米チリ領のイースター島で7日までに山火事が発生し、ボリッチ大統領や地元当局者は、多くのモアイ像に「取り返しのつかない被害」が出ていると明らかにした。現地メディアが報じた。
ボリッチ氏は「火災は消し止められたが、世界遺産に取り返しのつかない損害をもたらした」と述べた。同島ラパヌイのペドロ・エドムンズ市長は、島東部のラノララクにあるモアイ像のうち「20%に損害が出ている」と明らかにした。
エドムンズ市長は「炎が石像を石灰化させ、砕ける代わりに熱分解させている」と指摘。「取り返しのつかない、計り知れない被害だ」と危機感を募らせた。文化・芸術・遺産省関係者によると、100ヘクタール以上が焼けたという。
イースター島は南太平洋の孤島で、モアイ像を目当てに多くの観光客が訪れる。ラパヌイ国立公園として、1995年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録された。
新型コロナウイルス感染防止のため停止していた観光を8月に解禁したばかりだった。(共同)
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