[俳優・橋爪遼さん]軽い気持ちで手を出した覚醒剤…「自分の価値」がわからなくなった
https://news.yahoo.co.jp/articles/2bcb14e77ca0d041b535928a7d9208f736c4947b

シリーズ「依存症ニッポン」
 「ドラゴン桜」「1リットルの涙」など、人気のテレビドラマや映画などで、バイプレーヤーとして堅実な活躍をしていた俳優の橋爪遼さん(35)が、覚醒剤取締法違反容疑で逮捕されたのは2017年6月のこと。父親は誰もが知る名優の橋爪功さんであったことも、当時の報道を過熱させました。その後、懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受け、すでに猶予期間が満了しています。薬物に走り、逮捕にまで至った経緯を、今回初めて話してくれました。(聞き手・染谷一)

――そもそも、なぜ覚醒剤に手を出したのですか?

 20代半ばぐらいから、やや仕事が少なくなり、自分の価値がわからなくなっていました。それで、芸能界以外の仲間と一緒に「合法ドラッグ」と呼ばれていたものに手を出していました。当時は、まだ罪に問われなかったので軽く考えていたんです。そんな折、覚醒剤を持っていた知人がいて、合法ドラッグの延長ぐらいに思って、「いいかな」程度に軽く考えてやってみた。

――2010年代前半、まだ法整備が進んでいない時代に、「脱法ハーブ」と呼ばれていたものが、入り口になったのですね。

 そうです。

――現在では「危険ドラッグ」として違法薬物ですが、それに手を出したのはなぜ?

 うーん……。何も考えずに、(ドラッグの効果に)没頭できることが魅力だったのかもしれません。

――自分が思い描いていたほど、俳優としてのキャリアが順調ではなかったから?

 もちろん、俳優として実力不足でしたし、新たな挑戦をするために、何か努力をしていたわけでもなかった。結局、甘かったんです。与えられた仕事を淡々とやっていただけだったから。

――それでも、「もっと、俺はやれるのに」と?

 そこまでの実力があったわけではないですし、言える立場ではないこともわかっていました。だから、表に向かっては言いませんでしたが、そんな思いを内面に抱えていたのかもしれません。