弁護士として旧統一教会を相手にすることのリスクは大きい。紀藤氏は「圧力は感じないようにしてはいるが、嫌がらせや脅迫じみた行為はしょっちゅうです」と言う。
「名誉毀損等で訴えられるリスクもあります。実際、他のカルト的団体のケースですが、何度か裁判を起こされたこともあります。
僕らの先人である坂本堤弁護士は、1989年にオウム真理教に家族ごと殺害されている。危険を感じる時は電車に乗らずタクシーに乗るとか、後ろを振り返るとか、そういうことを常に心がけています。
これまで、僕が所属する全国霊感商法対策弁護士連絡会は、統一教会問題について、政府、行政、警察、国税などに呼びかけをしても、結局宗教という名の隠れ蓑に皆が及び腰で、手をつけなかった。この空白期間に生まれた悲しみは、我々が負わなければいけない問題だと思っています」
https://news.yahoo.co.jp/articles/bc599246eb1cf36a1203b84bd483f53698f18297
【プロフィール】
紀藤正樹(きとう・まさき)/1960年生まれ、山口県出身。1990年に第二東京弁護士会に登録。
「霊感商法」被害に取り組む全国霊感商法対策弁護士連絡会に所属し、2001年にリンク総合法律事務所を開設した。著書に『マインド・コントール』(アスコム)など。