ニューデリー(CNN) https://www.cnn.co.jp/world/35187125.html
インド当局は6日までに、4人の男から集団レイプされたと助けを求めに来た13歳の少女を再びレイプしたとして、警官1人を逮捕した。警官は無実を主張している。
北部ウッタルプラデシュ州当局が警官の逮捕を確認した。これを受けてインド国内では怒りの声が噴出。警察に対し、性暴力蔓延(まんえん)の継続に加担しているとの非難が数多く寄せられた。
警察署内で起きたとされる今回の事件については、現在も捜査が続いている。逮捕された警官は記者団に対し無実を主張。独立した調査を求めた。
警察は、警官によるレイプがあったとされる当時勤務中だった全ての警官が譴責(けんせき)処分を受けたと発表。今後何らかの犯罪で有罪が認められれば、相応の措置を取るとしている。
これとは別に、当該の少女を4月に誘拐、レイプしたとして男4人が逮捕された。警察によると男らは少女を隣接する州に連れ出し、4日間帰さなかったとみられている。事件に絡み、女1人も逮捕されたという。
現時点で5人は正式に訴追されていない。
地元警察の幹部は5日、CNNの取材に答え、当該の少女とレイプ加害を訴えられている警官について、いずれもカースト(身分制度)の最下層である「ダリット」に属すると説明した。
今回のような女性や少数派を狙った犯罪はインド全土で後を絶たない。国家犯罪記録局(NCRB)の最新の集計によると、2020年には未成年者に対する性的暴行とみられる事件が2万8000件以上報告された。
ただ他国と同様、レイプ被害はしばしば過少に報告されるため、実数はこれをはるかに上回ると活動家らはみている。