小学校の中で教師が教え子の女子児童に対して性的暴行を加えるという、にわかには信じられない事件の裁判が進行している。
強制性交罪や児童ポルノ禁止法違反罪などで起訴されているのは、千葉市立小の元教員・X被告(36)だ。


「体だけは大人になりやがって」と触られた

 中でも犯行の状況が明らかになったのは、Dさんに対する犯行だ。Dさんは担任だったX被告から、5回の被害を受けた。
初めて被害を受けた際、Dさんは忘れ物をしたことから、X被告に教室に残るように言われ、「服をまくって」と体操服を胸の下あたりまでまくらされ、下着が見える状態にされたという。

 その日は服をまくり上げるだけで終わったが、その後、X被告の犯行は加速する。別の日には、Dさんが友人とトラブルになり、再び教室に残るよう言われた。
今度は服をまくらされることはなかったが、「体だけは大人になりやがって」と服の上から乳首を触られたという。
Dさんは当時を振り返り、「すごく怖かったです」と話した。

3回目も1人で教室に呼び出された。1回目と同様、服をまくるよう言われた。Dさんが上衣を下着が見える位置までまくると、X被告から「インナーもまくって」と指示され、その通りにした。
5〜10秒、X被告はDさんをまじまじと見つめると、「次(忘れ物)やったら、またひどいことするよ」と脅した。
4回目も、だいたい同じ状況で、今度はデジカメでDさんが服や下着をまくる姿を撮った。

 最後の被害の際は、校舎内の倉庫に呼び出された。「服、脱いで」。X被告の指示に、恐怖をおぼえたDさんは着ていた服を全部脱いだ。
そして、X被告はDさんの陰部を指で触ったり、胸をなめたりした。
さらにX被告はズボンを脱ぎ、Dさんに局部を握らせ、「なめて」「もっとなめて」と執拗に求めた。

Dさんが手を引っ込めると、X被告は諦めたようで、「汚れたから口とか手、ゆすいでおいて」と言い残し、Dさんを解放した。
X被告はこの日も、一部ではあったが、犯行をカメラで撮影していた。

 出廷したDさんは、繰り返し被害に遭っても周囲に相談できなかったのは「家族に心配をかけたくなかった」からという。
「できれば死刑になってほしい。それが無理なら、できるだけ長く刑務所にいてください」。

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