山口県阿武町は22日、新型コロナウイルス対策とした政府の住民税非課税世帯への10万円給付で、申請があった463世帯分計4630万円を誤って1世帯に振り込んだ後、振り込まれた世帯から返金を拒否されていると発表した。町は県警に相談している。
町によると、給付の申請があった463世帯の各指定口座に10万円が振り込まれるように出納室の職員が4月1日、申請者の名簿データを銀行に渡して手続きした。
しかし、同じ職員が同6日、庁内の出納処理で印刷した1世帯しか表記されていない振込依頼書を誤って銀行に提出したため、その世帯に正規の10万円とは別に463世帯分が振り込まれたという。
当初、この世帯の申請者は返金の意思を示していたが、その後、連絡が取れなくなり、同21日夜に町が接触できた際、申請者は「もう既に金は動かしている。もう元には戻せない。逃げることはしません。罪は償います」と話したという。
町は口座の動きを調べることができないため、県警の他、弁護士にも相談している。町役場で記者会見した花田憲彦町長は「痛恨の極みだ。対応に全力を注ぐ」と話した。
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