円は対ドルで約6年ぶりの安値圏にあり、過小評価されているとの見方が既に多い。しかし、さらに値下がりする余地があり、現行水準から2割近く下落して1990年以来の安値に達する可能性があると、ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、アルバート・エドワーズ氏はみている。

エドワーズ氏によると、「トレーダーが突き進む」中で、円は1ドル=150円程度に下げる可能性がある。円は25日、一時122円44銭まで下落した。円安は地域全体に連鎖反応を起こし、人民元の一段の下落にもつながり得ると分析している。

同氏は顧客向けリポートで、円相場が下落方向で動くときはそのペースは速いとし、「信じ難いほど過小評価され、売られ過ぎにもかかわらず、円はここからまだ下げるかもしれない。この数年の為替相場のボラティリティー不足を背景に退屈でぼんやりしていたトレーダーは、現在の円安を取引機会とみて乗じている」と指摘した。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-25/R99TH3DWRGG001