政府が3月に閣議決定した少子化社会対策大綱に盛り込まれたのが、世代間の助け合いを目的とした「3世代同居・近居の促進」だった。明日香は内閣府を訪れ、少子化担当の吉田真晃さん(37)に理由を尋ねた。

吉田さんは「内閣府の調べでは親との同居を望む人が20%います。しかし実際の同居率はもっと低い。そのギャップを埋めるためなのです」と説明。「それに同居している夫婦のほうが出生率が高いんですよ」と付け足した。

「そういえば子育てで成果をあげている『福井モデル』が注目されているって聞いたわ」。福井県の同居率は全国2位、共働き率は同1位、出生率は同8位。明日香が福井県に電話すると、「働く母親が祖父母の支援を受けながら、子育てする環境が整っています」と説明してくれた。

「政府はこれを全国にも広げたいのね」。

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