本書の要点

要点1
「怒ること」は愚かなことだ。「自分が正しい」という思考を捨て、自分の不完全さを認めれば、怒ることはなくなる。
要点2
怒る人ほど頭が悪いという真理がある。怒りは自分を破壊し、他人を傷つける。怒った状態の人間は、智慧も客観性もない動物以下の存在である。
要点3
怒ってしまった場合は「これは怒りの感情だ」と、自分の内なる感情を観察しよう。怒りがすぐに消えるはずだ。


【必読ポイント!】 「怒り」とは何?

「怒ること」は愚かなこと

我々は日頃、怒ることを肯定する言葉を耳にする。怒っている人を目にする機会も、決して少なくはないはずだ。

あなたが日常的に誰かの怒りに触れているのは、怒りについて何も知らない人ばかりだからだ。
本来、「怒り」という言葉は気軽に口にできるものではない。
「私は怒りました」と言うことは、「私はバカです」と触れ回っているのと大差ないからだ。

著者はよく「怒りたくないのに怒ってしまう。どうしたらよいでしょうか」といった相談を受ける。
その答えはシンプルで、「怒らないこと」ただそれだけだ。それ以外に答えはない。

そう聞くと多くの人は「それができないから聞いているのだ」とムッとする。そうした人は心の中で「私は怒りたい放題、思う存分、勝手に怒ります。
でも、怒ってはいけないから、何かいい方法を教えてください」と思っているのだろう。そしてその矛盾した気持ちに気づいていない。

怒らないようになるには、まず「私は怒りたいのだ。ロクなものではないのだ」と認めること。
問題を解決するために、問題の理解から始めよう。

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