清楚な他人妻が繰り出す淫らで貪欲な愛撫によって、さしもの野獣も肩で息を継ぎ始める。口内で逞しい肉塊がびくびくと痙攣し出すのが分かって、祐梨香は猛然と心拍を加速させる。早く汚根を吐き出さなくては本当に口腔で射精されてしまう。でも卑しい吸引と頭の上下運動を止められない。異様な喉の渇きも巻き起こって、もうどうしたら良いのか分からなかった。
 痴漢の亀頭冠は清らかで柔らかな舌にくるまれ、ぐぐっと膨張を始める。太い肉幹も根元から先端へ向けて膨らんでくる。大音量で流れる映画の音声すら自身の心音で掻き消しながら、祐梨香は頬をへこませて熱っぽく長く汚根を吸い上げる。すると次の刹那、喉の奥に濃厚なとろみがびゅるっと激しくしぶいた。
「んぅ……! ン…………!」
 可憐な女教師はぐっと息を詰めて思わず吸引を止めるも、粘っこい射精に急かされて吸い上げを再開する。一瞬にして脳裏が閃光に包まれ、辺りは心地好い浮遊感を伴う無音の世界に急変する。
(いやあ……。いっぱい……でて……)
 まずいやらしい栗花の匂いと生臭さが鼻腔に抜けて、次に舌がピリピリするほどに強烈な苦みに襲われる。初めて味わう精液はお湯のように熱くて口腔が火傷しそうだった。強い苦みもさることながら、とろとろとなめらかで糸を引く舌触りが不潔だ。でも不思議と吐き出したい衝動には駆られない。ふしだらに興奮しているせいなのだろうか。
 ごくり……、自然な欲求に逆らわずにひと口飲み下してみると、焼けるような感覚がゆっくりと食道から胃へ向かうのがはっきりと分かる。湯気立つ汚液が胃に落ちるのと同時に身体中がかあっと燃え上がって、祐梨香は長い睫毛を伏せたまま悩ましげに呻く。夫以外の男の体液を飲まされているのに、込み上げてくるのはやけに甘ったるい背徳感ばかりだ。
 痴漢のペニスは精力に漲った若者以上にビクビクと脈を打ち、これでもかと白濁液を噴き上げ続ける。