オミクロン感染による後遺症の深刻さを示すデータが出ている。
岡山大病院の調査では、睡眠障害や倦怠(けんたい)感がデルタ株よりも大幅に増えた。後遺症は長期化傾向が指摘されておる。
 2021年2月~22年12月に同病院の後遺症専門外来を受診した12都府県の患者を分析。
オミクロン株の症状をデルタ株などの場合と比較したところ、オミクロン株では睡眠障害を訴える割合が27%になり、デルタ株(13%)の2倍を超えた。
入眠障害や、中途覚醒の増加が目立つ。
 倦怠感は68%でデルタ株より19ポイント高く、睡眠障害がある場合、倦怠感や頭痛が出やすい傾向もあった。
頭に霧がかかったような状態で集中力や記憶力が低下する「ブレーンフォグ」は31%で、デルタ株より8ポイント増加。
大塚副院長は「もし後遺症と思ったら病院などで診療を受けてほしい」と話す。
 東京都がオミクロン株流行後に陽性が判明し、後遺症が疑われた119人を調べた結果、症状の最多は倦怠感(46%)でデルタ株以前より6ポイント上がった。咳が8ポイント増の22%でそれに続いた。
山形県の調査でも、症状は倦怠感が最多となり、次に咳が続くなど、ほぼ同様の結果が出ている。