頭痛?認知症?新型コロナ後遺症かも https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/479405.html 2023/02/09 NHK解説委員室
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新型コロナの後遺症になる人はどのくらいいるのでしょうか? 去年、世界各国の約120万人のデータでは、新型コロナに感染後、後遺症がある人は女性10.6% 男性は5.4%(20歳以上)というデータが出されています。

でも、どうして、後遺症、こんなに長く続くことがあるのでしょうか?脳神経内科医で頭痛・認知症が専門の岐阜大学下畑享良教授にお話しを伺ったところ、
「仮説がいくつかあるが、最近、特に有力なのが新型コロナの『持続感染』」とのことでした。
この持続感染、どういう状態なのでしょうか?新型コロナに感染した後、再度、PCR検査などで鼻咽頭ぬぐい液・唾液を調べ、ウイルス陰性を確認することがあるかと思います。
このとき、ウイルス陰性でも、ウイルスは完全に消滅したのではなく、実は、体の中のどこかにウイルスが潜伏し、感染や炎症が続いているというのが持続感染で、
このために、後遺症が長く続いている可能性があるそうです。

アメリカでは、ウイルスの潜伏場所を探す大規模な後遺症研究プロジェクト「Long COVID Research Initiative」が進められています。
そして、脳の神経に関連して、例えば、発症して2週間後のヒトの脳でも増殖したウイルスが見つかったり、
最長230日目でも、肺以外の体の中でウイルスが増え、持続感染する証拠が見つかりはじめているのです。
また、感染の後、軽症者でも脳の血管に炎症が起きていることがわかりました。
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