「カロナール」出荷調整 あゆみ製薬、コロナで需要増
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あゆみ製薬(東京・中央)は29日、解熱鎮痛剤「カロナール」の出荷調整を始めたと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大「第7波」で患者が急増し、医療機関からの発注に対応することが難しくなったため。主力の錠剤を出荷調整するほか、一部製品は出荷を停止した。
対象はカロナールの錠剤や座薬など。欠品などを避けるため、過去の発注量をベースに出荷量を割り当てる「限定出荷」を始めた。終了日は未定で、「安定供給の体制が整うまでの間」(同社)としている。カロナールの細粒の一部製品は出荷を停止した。
カロナールはコロナワクチン接種後の発熱などに使われている。出荷量は19年度の年間13億錠から、足元では年間20億錠まで増えている。しかし第7波でコロナの感染者が急増し、カロナールの需要が増加。「出荷量が前年同日比で約3倍に上る日もあった」(同社)という。その後も想定を上回る需要が続いたため、出荷調整に踏み切った。
解熱鎮痛剤では、カロナールと同じ有効成分「アセトアミノフェン」の医薬品が複数社から出されている。このほかに異なる有効成分として「ロキソプロフェン」や「イブプロフェン」を使った薬剤もある。