ウイルスは生物なのか無機物なのか?
論争は決着を見ないながら
2003年、ミミウイルスと呼ばれる巨大ウイルスが発見される。
それまで電子顕微鏡でしか見えなかったウイルスだが、光学顕微鏡で容易に見えるサイズのウイルスが見付かったのである。
続けて2011年、巨大ウイルスであるメガウイルスが、2013年には世界を震撼させる大きさのパンドラウイルスが発見される。
パンドラウイルスは20面体の幾何学構造をとらず、一端に開口部を持ついびつな卵型の形状を呈し、発見当初は新生命体と呼ばれたが、後にウイルスである事が判明。
ゲノムサイズは一般的な細菌のサイズに相当し、ウイルスは生命である説が有力となっていく。
ウイルス生命説の傍証として巨大ウイルスに感染するウイルスの存在、ヴァイロファージもみつかっている。

ウイルスを生命と見なした場合、ウイルス本来の姿とは、細胞に感染している状態を指し。
ウイルスとは、これまでのウイルス粒子を指すとする認識は覆る事になる。
ウイルス粒子は種や卵と捉えるべきなのかも。
最も原初の生き物の1つであり、
バクテリオファージは20面体に脚が生えた月面着陸船そっくり…
まさに遺伝子が乗り込むヴィークル(乗り物)

ウイルスとは、
遺伝子の宿った生命が取り得る一形態に過ぎないのだろう。