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長崎氏が文書で繰り広げた釈明とは

 報道後、長崎氏は支援者らに記事内容を否定する文書を配布した。「黙して語らずは、認めたのと同じ」ではたまったものではないと、火消しに躍起になる。記事を「悪意に満ちた誹謗中傷の類」と断じ、自身を告発する文書を「怪文書」と切って捨てた上で、疑惑の焦点である3項目に対し釈明をしている。

 長崎氏が文書で繰り広げた釈明をまとめると次の通り。いわく告発者は暴力団関係者である。またいわく家庭人としての矜持もあり風俗通いは好まない。裏金とされるものは自身の経営するコンサルティング会社に支払われた正当なサービスの対価である云々。

上海での『不倫』についての明確な回答はせず

上海不倫旅行疑惑についてはどうか。全国紙司法担当記者が解説する。

「長崎氏は18年に、週刊誌記事の基となる告発文書をばら撒いた元支援者の男性を名誉毀損で提訴しました。結果、『文書の内容は真実と認められない』との判決がくだされ勝訴しています。ただ、裁判では『裏金』の真偽確認に大半の時間を割いていて、『不倫』についてはほぼ言及されていません。支持者に配った文書でも、記事の眼目の一つである上海での『不倫』については、コンサルティング業での視察だったと言っており、顧問先との守秘義務を理由に明確な回答をしていません」

 この名誉毀損裁判の第12回口頭弁論では、長崎氏自身が本人尋問に出廷している。速記録には「(元支援者の男性が)私が女性秘書と浮気をしていると、根も葉もない話を、さもありなんという感じで話しをされたと承知しております(一部中略)」との発言が残されている。