鹿児島市女性死体遺棄事件 知人男性を書類送検 


鹿児島市の山林で去年8月、女性が遺体で見つかった事件で、警察は22日、鹿児島市の30代の男性を死体遺棄の疑いで書類送検しました。
すでに3年の時効が成立しています。

この事件は去年8月、鹿児島市吉野町・磯地区の山林で、野添希望さん(当時31)が遺体で見つかったものです。
警察は22日、死体遺棄の疑いで鹿児島市の30代の無職の男性を鹿児島地検に書類送検しました。
男性は「事実に間違いない。野添さんの家族に申し訳ない」と容疑を認めているということです。

警察や関係者によりますと、野添さんは高校3年生だった2006年4月、家族4人で暮らしていた志布志市の自宅を家出し、行方不明となりました。
書類送検された男性とは家出する前からの知り合いで、野添さんは家を出てすぐのころから2016年までの10年間、
男性が借りる鹿児島市内のアパートに1人で暮らしていたということです。

男性はこの10年の間、野添さんが住むアパートを訪ね、食料や日用品などを届けていたということですが、
2016年5月、野添さんがアパートで死亡しているのを発見し、その数日後、遺体を磯地区の山林に遺棄したとみられています。

野添さんの死因はわかっていませんが、警察は他殺の可能性は低く、監禁についても認められないとしています。
任意の調べに対し、男性は「家出人をかくまっていたことがばれるのが怖かった」と話しているということです。

死体遺棄事件の時効は3年ですが、男性が遺体を遺棄したのは2016年5月とみられていて、
遺体が発見される前の去年5月に時効が成立しています。男性は不起訴となる見通しです。