0267人間七七四年
2022/01/09(日) 17:47:45.92ID:lggOd2q5その憤慨甚だしく、殊に大阪城中の列将が大いに嘲った事で、彼は毛利豊前守(勝永)に向かって言った
「今夜、蜂須賀安房守の陣を打ち破る。そのため足下に後陣を頼みたい。」
これに豊前守曰く
「私は新参の士であり、その勢も三百ばかりですから、先陣するのが当然です。御辺は多勢にして
本座の士であり、これは後軍を成す所以であります。にもかかわらず私がどうして後陣に
あらねばならないのか。」
と、承引しなかった事で、薄田の血気の勇も衰え、其の事を黙止したという。
(新東鑑)
薄田隼人正のかっこ悪いお話