あの頃、パソコンなんて小遣い貯めて買えるレベルの金額じゃなかった。
親に頼み込んで買ってもらうしか手に入れる方法はなかった。
とはいえ。
だがしかし。買ってくれない親に対しあまりに酷いことを言わなかっただろうか?

「子供にパソコンくらい買ってやれないで、親の意味あんの?」
「ウチ、そんなに金ないの?ねえ、何のために働いてんの?」
「これからはパソコンの時代なんだよ。買ってくれないと将来ろくな仕事つけないよ」
「ハッセンハッピャクイチじゃねえよ。ハチハチマルイチだよ。そんなことも知らないからダメなんだよ!」etc

あのとき自分がどれくらい親を傷つけたか、大人になった今ならわかるはず。
ガキだった俺に暴言をぶつけられた親も、今はもうすっかり老人た。

今こそ謝ろう。
「父ちゃん、母ちゃん、ごめんなさい。パソコンなんて買ってくれなくても、
ここまで育ててくれただけでもありがたいです。あのときは本当にごめんなさい」と。