マオールを連れてセンリツとの面会に来たツベッパはセンリツの演奏をどうしてももう一度聴きたいといい、カチョウが死んで本当に無念だと、この継承戦を早く終わらせなければと言う。
ツベッパから強い覚悟と心からカチョウの死を悼んでいる慈愛の音を感じ取ったセンリツは、フウゲツの命を救う確率を少しでも上げるため正直にフウゲツの今の状態を説明しだから演奏できないと言うと、ツベッパはカミーラが15歳の時に参加した林間学校で複数の女子児童が首を吊って亡くなる事件がありその事件後に人の死をなんとも思わないはずのカミーラが極度の心身衰弱になって死にかけたことがあったという。その時はドゥアズルが心酔してるカキンの民族宗教の教祖に見てもらい回復したといい、ツベッパはドゥアズルに接触してその時のことを探る代わりにフウゲツが回復した暁には私のために演奏をと言われ同意するセンリツ。
ルズールスの代理として面会に訪れたスカルトも交渉のワードに反応しなかったものの、センリツは大きな前進だと、もしツベッパのいう教祖が除年師だとしてbw号に乗船しているとしたら同じ2層にいる可能性が高いといい、ツベッパから情報を待つより早く2層エリアを対象に自分で除念師の捜索を行なったほうがいいとし、ベンジャミンの私設兵を強行突破してでもやはり司法局から出なくてはと思案するも、衰弱しているフウゲツを護りながら戦うのは現実的じゃない、カチョウが霊体としてどの程度戦闘能力があるかも分からないしやっぱり無理よと。
脱走した晩餐会の時を思い出しながらすべては私の計画が甘くてそんな危ない橋をあの子達に渡らせたのが原因、と俯きながら語るセンリツ。
もし万が一クラピカもツベッパの望みも潰えた時は奥の手を使ってでもあの子たちの未来を、いえもうカチョウの未来は潰えてしまったのよと涙を流しながらいい、フルートを握りしめどこかへ向かう。

カイザルの説明を受け状況を打開する手立てはあるかと聞かれたクラピカはまずダウジングチェーンを発動させフウゲツを攻撃したのは君か?と質問する。
念能力の存在を知ったのすらごく最近だし自分がフウゲツとセンリツを危険に晒すようなことをするわけない今は一刻の猶予もないんだぞとキレるカイザル、鎖もぶれない、クラピカは銃を引っ込め大元の憑依体が視認できないにもかかわらず大きな影響をもたらしている場合は最も身近な人間が近距離から呪いを送り続けていることがほとんどだからすまないと説明。
まだ身内の犯行ではないと確定はできないが話を聞く限りフウゲツに接近できる人間は限りなく少ないからソエモノによる呪詛かと懸念するクラピカ、もしソエモノによる攻撃だった場合同じ呪印を持つロンギがフウゲツに接見すればかけられた念を感じ取り判別することができないだろうかと思案する。
講習会に参加したフウゲツ従事者のラジオラスとイラルディアのどちらかが奇跡的に特質系であれば瀕死の王子の影響で除念能力を覚醒させる可能性もなくはないが、限りなく微かな希望だからやはり既に除念能力を持っている能力者を見つけ出し協力を得る必要があると言うクラピカ。
自分の持っているツテとコネクションを利用して除念師の捜索を行うから君はセンリツのそばにいてやってくれというクラピカ。
それはなぜだとカイザルが問うと自責の念にかられているセンリツの心境の想像はそう難くないだろう、優しい彼女ならなおのことだというが、カイザルは随分とセンリツの気持ちがわかるようだがセンリツの心の機微なら自分のほうがずっとわかってるつもりだと言い張り部屋を出る。
クラピカは船から出ることが死を招くならこれだけ大きな船にそんな仕掛けを施しているとしたら尚更なにか一つでも乱すことができれば儀を終わらせることができるかもしれないという。
ビルは除念師を見つける具体的な手はあるのかと聞くと特定の条件で人を探すことに長けた知り合いがいると答え、チョウライやツベッパにも話を通すがなんにせよ時間の勝負だと。

ツェリの許可を得てクラピカの覚醒を済ませたダンジンは1004号室に戻る途中で、なぜあそこまで警戒していた王子がこうもあっさりと、とツェリの態度が変わったことに違和感を持ち本当にこのまま戻っていいのだろうかと不安になっていると、1004号室の扉の先からズズズズズとオーラが発せられておりダンジンが扉を開けると両腕両足を切断された状態で首輪をつけられ檻に入れられてるサルコフと、椅子に座らされ手足に鎖をつけられ拘束された状態で肌をえぐり取られ肉と骨が見えているテータがいた。
口を抑えるダンジンはその場に倒れ込むが顔を上げた先にあったサルコフの表情を見てその場に嘔吐してしまう。
ダンジンを一瞥したツェリはテータに生きたい?死にたい?と顔を近づけとんでもない形相で迫るとテータが死にたいと言いツェリがじゃあゲームをしようと言う。