【記者の目】C大阪乾貴士6試合出場停止処分、5・18最短復帰戦か移籍の選択肢も厳しい道のり
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セレッソ大阪は14日、ベンチの采配などに不満を示し、6日から謹慎処分中だった元日本代表MF乾貴士(33)について、6試合の出場停止処分を発表した。既に欠場した直近2試合を含めると計8試合に及ぶ。5月中旬まで約1カ月半の間、チームの全体練習にも参加できず、クラブ史上前例のない厳罰になる。指定席を失ったエースの今夏の退団も否定できない状況になってきた。

厳罰が下った乾には今後、2つの可能性が見えてくる。森島社長によると「本人は反省している」ため、最短の復帰戦になる5月18日のルヴァン杯大分トリニータ戦を目指すのが、乾の最大の責務になる。

ただ、4月6日から全体練習には約1カ月半も参加できない。攻撃的MFの人材が豊富なC大阪では、18年ワールドカップ・ロシア大会で2得点を記録し、今季ここまで3得点の主力でも、指定席を失うことを意味する。

仮に乾が自身の居場所がないと感じれば、夏の移籍期間に新天地を探すのも、現実的な選択肢になる。11年前、同様の問題を起こした際、クラブは乾の退団に備え、実際に当時ドイツ2部ボーフムへと移籍していった。今年6月に34歳になる大ベテランを、移籍金を支払って獲得してくれるクラブが現れるかも乾の今後次第になる。

C大阪の多くのクラブ関係者は「乾がどういう覚悟で再起してくるかが肝心」と一定の距離を置く。どの道を選んでも、乾には厳しい道が待つ。

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