NHKそのとき歴史が動いた・第283回
「謙信 恐るべし」
放送日 平成19年4月4日 (水) 22:00〜22:43 NHK総合

番 組 内 容

越後の龍・上杉謙信。生涯70回以上の合戦でほとんど負けたことがない戦の天才である。
しかし、謙信の戦は決して私欲からではなかった。彼は、戦国乱世の秩序回復を本気で志し、
助けを求められば労を惜しまず駆けつけた。その一方で、争いをなくすために国を豊かにしようと
特産品の開発に力を注ぎ、越後を経済大国に押し上げた。
この謙信を恐れたのが織田信長だった。
信長が謙信に贈った「洛中洛外図屏風」。近年の研究で、
この中に足利将軍邸に向かう謙信の姿が描かれていることが判明した。
そこには、必死に謙信に媚びを売る信長の心が透けて見える。
しかし信長の勢力が大きくなるにつれて、両者の関係は崩れていく。
謙信は信長と対立する足利義昭や毛利氏から「反織田同盟」の盟主となる。
そして加賀・手取川で最初で最後の頂上決戦を繰り広げる。
謙信は、この戦いで信長自慢の鉄砲隊を完全に封じ込め、
織田軍の精鋭部隊を完膚無きまでに打ち破り、信長を窮地に追いつめた。
ところが謙信は その直後に死去。歴史は再び信長を中心に回り始める。
信長が恐れた武将、上杉謙信の知られざる実像に迫る。