NO4407 4月9日 『トルコに二つの危機的情報』 [2017年04月09日(Sun)]
http://blog.canpan.info/jig/archive/6188

トルコはNATOのメンバー国として、西側の一員のような立場にあった。述べるまでも無く、トルコは
NATOとアメリカにとって、中東戦略の要であった、ということであろう。

ところがここに来て、そのトルコの地位は大きく、揺らいでいるのだ。アメリカは以前にも報告したが、
トルコの南東部にあるインジルリク空軍基地について、『使わなくてもいい。』と言い出していた。

この基地は2002年以来、アメリカ空軍が使用してきていたのだ。この基地はアメリカにとって、中東
全域なかでもアラブ湾岸防衛にとって、大きな意味を持っていたのだが、それを必要ないと言い
出したのだ。

このアメリカの立場は。トルコに対する警告であったのであろう、最近になり、アメリカはシリア国内に、
5箇所の空軍基地を持つことになり、インジルリク空軍基地から本格的に、撤収することになった。

それらの空軍基地は、大急ぎで拡充工事が進められており、タブカの基地は相当巨大なものになる
ようだ。それ以外にもアメリカは、ハジャル、カミシリ、コバネなどにも空軍基地を持っている。なかでも
タブカ基地は、アメリカ軍属が2500人居住できる、本格的なものになる予定だ。

これらの空軍基地の整備が終われば、アメリカ空軍は、これまでの2倍の規模の戦闘機、ヘリコプター
などの、展開が出来るようになる、ということだ。

アメリカばかりではない。ドイツもインジルリク空軍基地の使用を、取り止める方針だ。そしてドイツは
キプロス、ヨルダンに移動するということだ。ドイツがインジルリク空軍基地からの、撤収を決めたのは、
トルコとの関係が、悪化し過ぎたからであろう。

トランプ大統領はトルコのエルドアン大統領との関係を、冷却化する方針でいる。そして、直接的に
トルコ軍との関係を、促進したいと思っているようだ。その事はトルコ軍がクーデターを計画した場合、
トランプ大統領は直接か間接か、クーデターを支持する、ということであろうか。