>>605
続き。
絡み合ううちに、奴は自分に馬乗りになった。本当は、自分がマウントを取りたかったが、成り行きでそうなった。
奴は自分の両手を押さえ付け、顔を少しずつ近付けた。自分は少し恥ずかしくなり、つい顔を背けた。少し蒸し暑く感じる中、奴の汗が少しだけ滴り落ちて自分の体操服を濡らした。
そのまま数分が過ぎた。
二人だけの空間に、互いの呼吸だけが静かに響いていた。
そして自分は背けた顔を戻し、奴の顔を見た。奴は更に自分に顔を近付けた。自分は両手を押さえられて、逃げられないと観念して目を閉じた。