(某所?の廊下)

サオリは気絶したズッホを背負って無限に続く廊下をひたすら走っていた。
「まったく、こんな重い荷物をw捨てていきたいわ。でもあんな事言われたら。」

『リトキャメの行方?そこで寝てる女狸でも脅せば喋るから』

「なんて言われたらねえ。いっそこいつ叩き起こして聞くこと聞いたらポイしちゃおっかw」
「あのー、サオリ…さん、起きてるんですけどー」
「なんだ女狸が狸寝入りか。ウケるw」
「サオリさーん、そんなぞんざいな扱いしていいんですかー。大好きなリトキャメちゃんの行方教えませんからねー」
「チッ…女狸の癖に脅しかw本当面倒。」
(本当はリトキャメがどこ行ったか知らないんだけど、サオリの態度がムカつくからちょっとからかっちゃおwww)

「あれ?黙った?私の言う事聞いてくれる?w」
「うるさい、黙れ。」
「えー、私にそんな口聞いていいのー?」
「いいから、黙ってそのまま振り返るな。」
「私に命令するなんていいの?w大事なリトキャメちゃんがどうなっても…ぎゃあああああああああああああああっ!」

サオリたちの背後から蛇のような細長い物体がシャーッと音を立てて迫ってくる。
「くっ、私としたことがしくじったか。カワイくないな。」
サオリの右脇が血で滲み、血の跡が延々と廊下に続いていた。
「行くしかないか…」
意を決して再び走り出すサオリ。しかしその足取りは徐々に鈍っていた。