ボールは9割近く持たれていた。後半は1本のシュートも記録していない。でも、完勝だ。4000人近い観衆を集めた西が丘のフィールドで、彼らは微塵も恐れることなく、今まで積み上げてきたものに自信を持って、堂々と『早実のサッカー』を戦い抜いたのだ。

「今日に関しては『この早実のディフェンシブな、愚直なサッカーというものを見せることを楽しみなさい』と。『早実のサッカーを表現することを楽しもう』と。それを昨日から子どもたちに言ってきたので、彼らも肩の荷が下りたような形でできたのかなと思います」(早稲田実高・森泉武信監督)。