どこよりも早い順位予想! 静岡勢の巻き返し、町田、いわき、藤枝の躍進は? <J2編①>

2023シーズンのJ2リーグは群雄割拠になりそうだ。昨シーズンのJ1昇格クラブ数は自動昇格2枠に入れ替え戦の勝者を加えた2・5枠だったが、今シーズンは3位から6位の4チームによるプレーオフに勝利すれば、3枠目としてJ1に昇格できるため、クラブの未来に向けた熱い戦いが予想される。

【1位】ファジアーノ岡山

 昇格に一番近いチームだ。FWミッチェル・デュークが町田に移籍したが、G大阪からFW坂本一彩、千葉から大型FWの櫻川ソロモンが期限付き移籍で加わり、昨季16得点のFWチアゴ・アウベス、FWハン・イグォン、FW永井龍など、前線のタレントはJ2随一。守備も強固で、あとは木山隆之監督がどうチームを動かすか。何より先日の高校サッカー選手権で岡山学芸館が優勝し、岡山県全体のモチベーションは上がっており、磐田、清水との静岡開幕2連戦に連勝なら乗れる。新旧の融合で昨年の3位から上、悲願のJ1初昇格を目指す。

【2位】ジュビロ磐田

 最下位となり、1年でUターンとなった昨年。日本代表・森保一監督を長らく支えた横内昭展氏を新監督に迎えた今シーズンは所属選手の不祥事により1年間の補強禁止となった。シーズン前後の積み上げ不可能という厳しいシーズンだが、他クラブ移籍が噂された選手がほぼ残留し、戦力の維持には成功。MF古川陽介ら若い選手も力を着け、昨年、怪我に泣いたMF山田大記らは2年前のJ2を経験している。絶対的な選手はいないが、むしろこれが脅威になる可能性は大。横内監督の采配がマッチすれば、1年でのJ1復帰は難しくない。

【3位】ベガルタ仙台

 昨年は中盤に失速し結局7位。1年での返り咲きを逃した仙台だが、今季は3年ぶりのJ1復帰に本腰を入れる。MF郷家友太、エヴェルトンらJ1レベルの選手を補強。昨年、レギュラーとして活躍したFW中島元彦がレンタルを延長し、既存選手も軒並み残留。選手層は確実に厚くなった。途中から就任した伊藤彰監督のスタイルがハマり、昨年中盤の失速を生かした戦いが出来れば、J1復帰は難しくはない。

【4位】徳島ヴォルティス

 昨年の最終戦に敗れ、8位に終わった徳島はポヤトス監督がG大阪に移籍。新監督にベニャート・ラバイン氏を迎え、スペイン路線を継続。主力もほぼ残留した。とりわけ、サプライズは天才と言われたFW柿谷曜一朗が名古屋から復帰。年齢による衰えが指摘されるが、技術は健在で、本領発揮となれば大きい。昨年、最多引き分け記録を樹立したように“負けない”力はあるが、勝ちきれなかった事が響いた。今度は“勝ちきれる”ようになれば、3年ぶりのJ1復帰が視界に入る。

【5位】Vファーレン長崎

 昨年は11位に終わったが、今シーズンは主力の残留と補強に成功。元々の力を発揮すれば、ダークホースに挙がる。特にJ1レベルの実力を持つカイオ・セザール、クリスティアーノ、エジガル・ジュニオが揃って残留したのは朗報。力のある既存選手に、清水からDFヴァウドらを獲得。カリーレ監督の采配次第ではあるが、18年以来の昇格に向けて、今シーズンは勝負出来るチームになった。

【6位】モンテディオ山形

 最終戦で6位に浮上しながら、プレーオフで涙を飲んだ昨年。ピーター・クラモフスキー体制3年目の今シーズンは勝負のシーズンとなる。ただ、オフはDF半田陸がG大阪に、ディサロがレンタル元の清水に復帰した。戦力ダウンは否めないが、DF成瀬竣平、FW後藤優介ら新戦力と怪我に泣いたFW藤本佳希やデラトーレら既存選手が融合できれば、上位に入る力はある。独特の攻撃サッカーで15年を最後に遠ざかる3度目のJ1昇格を果たせるか?

〈②に続く〉