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その名を聞いた瞬間、この場にいるすべての人間が驚きを隠せなかった。当然オレもそのうちの一人だ。たしかに目の前にいるのは学なはず。
「お、おまえは……」
「わたしの名前はムン・ソンミョン。文鮮明といえば分かりやすいかな?君たちにはここで死んでもらうよ」
そう言って、銃口をオレ達に向ける。
「確か坂柳によればお前はオレをこの教団に迎え入れると聞いたんだがどういうことだ?」
「それは、私が答えるわ」
背後から声が聞こえてきたと思った瞬間、突然後ろ襟を掴まれそのまま地面に押し倒される。
「ぐっ……」
一瞬の出来事に何が起きたのか理解できなかったが、首元にひんやりとした感覚を覚えてやっと自分が危機的状況に陥っているのだと気づいた。
「動かないほうがいいわ。動いた瞬間、首を切り裂くことになるわよ?」
聞き覚えのある女の声。
「な、なぜお前が…。どういうことだ堀北」